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「デザイン思考(デザインシンキング)」に必要な能力

「破壊的イノベーション」を起こすには、「着想 ⇄ 発想 ⇄ 実現」を自由に何度も渡り歩く必要があり、そのスキルの総称を「デザイン思考(デザインシンキング)」ということを前の記事でご説明しました。

では、「デザイン思考(デザインシンキング)」とは具体的にどのようなスキルなのでしょうか?

アメリカのカリフォルニア州にあるデザインコンサルト会社 IDEOの社長兼CEOのティム・ブラウン氏は著書のなかでこのように説明しています。

デザイン思考家の仕事とは、人々が自分たちですら気づいていない内なるニーズを明らかにする手助けを行うことだ。そのためにはどのようなアプローチが必要か?漸進的で平凡な変化ではなく、地図を塗り替える飛躍的な発想を生み出すには、どのような手段が必要なのか?
成功するデザインプログラムには、相乗効果を持つ「洞察」「観察」「共感」という3要素が必要なのである。

まず「人々が自分たちですら気づいていない内なるニーズを明らかにする手助けを行う」とは、「破壊的イノベーション」のことを指しています。
「破壊的イノベーション」を行うにはどのようなアプローチが必要なのか、それは「漸進的で平凡な変化ではなく」つまり「マーケティング」による「持続的イノベーション」ではない方法が必要とティム・ブラウン氏は再確認しています。
そして最後に「成功するデザインプログラムには相乗効果を持つ「洞察」「観察」「共感」という3要素が必要」と提言しています。デザインプログラムとはデザインによる問題解決、「デザイン思考(デザインシンキング)」によって解決を模索することです。
言い換えると「デザイン思考(デザインシンキング)」という思考の型(問題解決のツール)は、互いに相乗効果を持つ「洞察」「観察」「共感」の3要素から成り立つものと言えます。

「洞察」「観察」「共感」の3要素とは!?

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それぞれを簡単に説明します。

「洞察」とは、実際に問題の起こっている現場におもむき、定量的なデータからでは得ることができないことを実際に観察すること。

「観察」とは、対象者のすることではなくしないことに目を向け、言わないことに耳を傾けること。

「共感」とは、「洞察」「観察」を通して得た情報をより自分自身のことであるように考えるために他人の身になること。

そして、ティム・ブラウン氏はこれらの能力は先天的な能力ではなく誰もが身につけることができる能力だと説明しています。
身につける方法は前の記事で述べたように、何度も経験し何度も反復するのが必要不可欠となります。

次の記事では、もう少し深く説明していきます。

 

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