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デザインを用いた経営戦略とは?

「時代の変化への適応力が試される、経営に寄り添うデザイン方法」
デザインには、人間の視覚情報に訴える伝達に優れている性質があると、脳科学、行動科学、感性心理学分野でよくいわれています。
「百聞は一見にしかず」
人から何度も聞くより、一度実際に自分の目で見るほうが確かであり、よくわかるという諺です。例えば、何月何日に火災発生と文字や人づての情報よりも、実際に火事の現場に居合わせて見た場合のほうがはるかに人は強く深く印象に残ります。視覚には印象を強くあたえることができる力があります。
・注目されるデザインとは?
印象に残るデザインを発信することができるということは、販売促進において強みとなります。量産初期から形が変わらなくても、一定数需要があるものは変わる必要がありません。けれども、トレンドによって左右されるものは変化を取り入れていくことで人の注目を集めることができます。これを「リ・デザイン」するとも言います。
大抵の世の中に出回っているものは、変化した形で今尚残り続けています。そうでないものは、伝統として確固たるブランド地位を獲得しているもののみです。
変化を伴うデザインというのは、それだけ人の変化、いわば価値観の変化に寄り添っているものだと言えるでしょう。
社内で商品企画のプレゼンをする場合も、資料のデザインを自分なりに工夫し、その商品の強みを前面にアピールしていることが多いかと思います。これを量産させ、次のステップに行くには一般の目に留まるデザインがポイントとなってきます。
限られた時間の中で、その商品に注目する時間というのは一瞬であり、0.1秒にも満たない世界で判断されます。
・デザインの使い所
機能的に拮抗しているものや、その機能性を重視しないようなものについてはどの点で購入を検討されるかと言うと、やはりこれもデザインが左右すると言えるでしょう。ただ、この大衆の注目を集めるデザインというのは、ターゲットは決めておく必要があります。
例えば、男性脳と女性脳では、その働きや興味関心のある物事のベクトルが全く異なります。コンビニのレイアウトに関しても、あらかじめどの商品を買うという目的で買い物をした場合、男性はわずか数分で買い物を終えるのに対し、女性は数十分、長いときには数時間かかるという傾向が出ています。男性脳は目標物に一直線であり他の可能性をあまり考えないのに対し、女性脳は様々な可能性を多面的に検討し、ベストな結論を導こうとします。
また、一概には言えませんが男性は機能性を重視し、女性はデザインや色見を重視する傾向が強いという見方もあります。食品の盛り付けについても男性は味が美味しければそれでいいというのに対し、女性は食欲をそそる彩も重要視しています。
デザインの使い分けはターゲットを絞ることが最初のステップとも言えるでしょう。
・集客力がデザインにより左右される
商品のレイアウト、パッケージのデザイン、社外文章のフォーマット、Webサイトデザイン、広告やファッションに至るまで。デザインにより集客力に大きく差が出ます。もちろん、その会社や商品内容が容易に把握できるデザインがいいのでしょうが、最初に述べたように人の価値観に寄り添わなければデザインの真価を発揮できません。
この記事の執筆にあたって、この文章の構成についてもそうです。改行してなくては区切りがなく、ダラダラと続いて読みにくい。それに何が伝えたいかわからない。けれども、見出しや改行、そして文字の大きさも活用することで伝えたい・印象に残したいことをすぐに伝えられる文章へと変化します。
デザインとは、商品やサービスそのものの真価を発揮させるものとも言えます。
・時代の変遷の中で価値が上がるデザイン
人の興味・関心の物事は移りやすいものです。それに日本には四季がある。季節外れというものに日本人は敏感です。そのせいか、トレンドというものにも敏感です。街ゆく女性を見ると必ず流行のファッションに身を包んでいます。女度を上げるという言葉がありますが、これも女性が自ら真価を底上げして、パッケージングしているとも言えます。
今の時代、デザインはただの飾りではなく、デザインプロセス(デザイン思考)そのものが確立させたものとして定着しつつあります。 価値観の変化に敏感に反応し、デザインを創造することができれば、デザイン経営(デザイン思考を用いて経営に直結するデザイン マネジメントを策定できる経営者)に近い存在になりうるということです。
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